淳心学院の教育改革

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2015/07
戦後70年

  今年は第二次世界大戦で日本が敗北してから70年の節目の年です。節目の年にあたって記憶しておくべき事柄をいくつか書きたいと思います。

  まず戦前の事ですが、日本は1910年に日韓併合をおこなって朝鮮半島を植民地化しました。それから終戦までの36年間の植民地支配によって朝鮮半島の人々に多大な精神的苦痛を与えました。現在約50万人程日本に居住している在日韓国・朝鮮人の人々の存在も、この植民地支配を抜きにして語ることはできないでしょう。また1931年に始めた満州事変とその後の傀儡国家満州国の建設、さらに1937年に始まった日中全面戦争によって、国土が戦場になった中国に多大な犠牲を出しました。中国側発表で2000万人といわれます。さらに太平洋戦争開始後はシンガポール、フィリピンなどの住民に多くの犠牲者を出しました。これらのアジアの人々の犠牲や精神的苦痛に対して、日本が明確な責任を負っていることは認めなければなりません。

  戦後の始まりですが、ドイツが降伏し単独で連合国と戦っていた日本に対し、1945年7月に連合国からポツダム宣言が出されました。主な内容は日本軍の無条件降伏、軍国主義勢力の除去、戦争犯罪人の処罰、基本的人権の確立、民主的政府が成立するまでの連合国による占領などでした。政府は当初黙殺しましたが広島、長崎への原爆投下、ソ廉の対日参戦などによってポツダム宣言を受諾して降伏しました。昭和天皇による敗戦の放送があったのが8月15日です。9月2日に降伏文書が調印され、連合国による占領が始まります。アメリカがソ連の占領参加を拒否したため、実質的にアメリカの単独占領となりました。占領を担ったのはGHQ(連合国軍総司令部)、司令官はマッカーサー元帥でした。これ以降日本は1952年4月に主権を回復するまで足かけ7年間、アメリカによって占領されました。このことは改めて言うまでもなく戦後の日本に多大な影響を与えました。

  日本国憲法の制定については、1945年の10月にマッカーサーから日本政府に改正の指示があり、幣原喜重郎内閣の松本蒸治国務相が担当となって憲法草案の作成に取りかかりました。しかし政府は基本的に天皇主権を変更するつもりはなかったので、翌年2月にGHQに提示された憲法草案は拒否されました。そしてGHQは内部での作成を決定し、作成チームは民間の憲法研究会の「憲法草案要綱」(国民主権、象徴天皇制を含む)や諸外国の憲法を参照し、約1週間でマッカーサー草案を作成しました。これが日本国憲法の原案となったものです。日本国憲法の3つの特徴といわれている国民主権、基本的人権の尊重、戦争放棄(平和主義)が基本になっています。このマッカーサー草案が3月に政府から「憲法改正草案要綱」として公表され、マッカーサーもただちに支持を表明しました。4月の総選挙の結果、内閣は吉田茂内閣に代わり、衆議院・貴族院の審議を経て10月に憲法草案が可決されました。11月3日に公布、翌1947年5月3日に施行されました。制定過程をみると確かに原案がすべてアメリカ人によって作成されたのは事実ですが、日本政府によってはとうていこのような民主的憲法はできなかったでしょうから、それはやむをえないと思います。日本国民は憲法の民主的内容を評価し、尊重してこの70年が経過したわけで、この歴史的事実は非常に重いといわざるをえないでしょう。とかく議論のある平和主義についても、先の大戦における日本の戦争責任が意識されているわけで、軽々しく変更すべきではないと思います。

  戦後冷戦が進行していくなかで、1949年に中華人民共和国が成立して中国大陸は社会主義化し、1950年に始まった朝鮮戦争によって朝鮮半島の南北の分断は固定化されました。これらの過程のなかでアメリカは日本をアジアにおける強固な同盟国として位置づけることになりました。そして1951年9月8日に占領を終了させるための連合国との講和条約がサンフランシスコで調印されました。ただしこの条約にロシア(ソ連)は調印せず、中国は招請されませんでした。ロシア、中国、韓国との国交回復はこの後の課題として残ります。日本はこのサンフランシスコ講和条約によって主権を回復し国際社会に復帰しますが、領土問題等はすべてこの条約が出発点となります。そしてこの講和条約が調印された同じ日に、日本はアメリカと日米安全保障条約を調印します。これによってアメリカは占領終了後も日本の領土に米軍基地を維持することが可能になりました。この講和条約が発効したのは1952年4月28日ですが、日本の戦後はすべてこのサンフランシスコ講和条約と日米安全保障条約が出発点になっていることを忘れてはならないと思います。

  

 

  

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