淳心学院の教育改革

淳心学院の教育改革

2018/09
チンパンジーと人間の違い

 先日、新聞でチンパンジーと人間の違いについての非常に興味深い話を読んだので紹介したいと思います。話をされているのは京大教授の松沢哲郎さん、専門は霊長類学の方です。松沢さんによれば人間とチンパンジーはDNAの塩基配列が約98.8%まで同じで、約500万年から700万年前に共通祖先から別れた存在で、チンパンジーと人間を比較することで人間が分かるといいます。たとえばチンパンジーの赤ちゃんは生まれると子供がお母さんに手でしがみつき樹上でいつも母子が密着しています。こうして常にくっついていればコミュニケーションの必要はありません。おなかがすいたら自分でおっぱいを探してお乳を飲めばいいのです。ところが人間の赤ちゃんはあおむけで寝ています。親子が離れているので微笑みかけたり泣いたりしてコミュニケーションをとる必要があります。松沢さんはあおむけ寝が人間を進化させたと考えています。つまり人間はまわりの人と常にコミュニケーションをとる存在になったということです。コミュニケーションには共感力や相手の心を理解することが必要です。「分かち合う心」を持つように人間は進化してきました。食卓にイチゴを盛った皿があるとしましょう。イチゴを口にいれてもらった子供はまわりの人にもイチゴを配ろうとします。こうしたまわりの人も自分と一緒に良くなろうとする互恵的な利他性が、人間には成長と共に身についていきます。松沢さんはこれこそが人間らしさだといいます。チンパンジーには基本的に互恵性はないそうです。もう一つ人間とチンパンジーが顕著に違うのは、人間にはそこにないものを考える創造力があることだといいます。人間は創造力を持つことによって理想の自分をつくり、現実の自分とのギャップでコンプレックスも生まれる。また他人と自分を比較することによって嫉妬や妬みも起こる。これらは創造力のマイナスの側面ですが、同時に創造力によってまわりの人間を思いやる、慈しむ、分かち合うことによって人間という集団は生き残ってきました。たとえどんなに状況が悲惨でも未来に希望を持つ知性があるのが人間です。ですから人間の未来は決して悲観することはないというのが松沢さんの考えです。他の動物にはない人間らしさについてとても深く考えさせられるお話だと思います。

学校案内
中学入試について
淳心教育の特色
進路
学校生活
学校法人淳心学院中学校・高等学校
〒670-0012 兵庫県姫路市本町68 TEL:079-222-3581 FAX:079-222-3587

デジタルパンフレット